1960年~1969年で男性が歌いやすい名曲といえば、「ジャッキー吉川とブルー・コメッツ」の「ブルー・シャトウ」です。
その年のレコード大賞受賞で馴染み深い曲ですね。
何より魅力はその曲の持つ無国籍な雰囲気でしょうか。真っ赤な薔薇の花束を両手に抱えてこれから彼女の待つ場所へ。森と泉に囲まれた青い城で待つ恋人なんて、そんなシチュエーションが描かれた歌は、当時とても目新しく斬新な雰囲気を醸し出していたように思います。薔薇の香りが苦しくて彼女が涙を流す、というところも、むせ返るほどに甘くみずみずしい薔薇の香りが、聴くものの鼻腔の中まで芳しく漂ってくるようで、想像力はもちろん五感を刺激されるほどです。
井上大輔さんのフルートの音色美しく、恋の微熱とほとばしるような高揚感を感じる曲です。