1950年~1959年でテンポが遅い名曲といえば

カラオケ白書

1950年~1959年頃の日本は、戦後から成長へと向かい始めたところでした。

今からすれば遅い歌謡曲のテンポの中にも、新しい時代の息吹は芽生えてきていたのです。

そんな中で人々の心に響いた名曲が「テネシー・ワルツ」(江利チエミ)です。ワルツのふんわりしたリズムとアメリカ的な情緒が、ゆったりしたテンポの中にも心地よい流れを感じさせました。「ここに幸あり」(大津美子)は同タイトルのドラマで使われた名バラードです。大河が流れるように悠々としたスケールの曲に仕上がっており、人々の心に大きな感動を与えました。

当時はラテンが大流行するなど異国的な雰囲気が高まっていましたが、その中で純和風の情緒を歌ったのが「からたち日記」(島倉千代子)です。まったりと語られる日本の原風景が懐しさを呼ぶ名曲でした。