1972年の大ヒットソング

カラオケ白書

1972年の大ヒットソングといえば、名曲中の名曲、「ちあきなおみ」さんの「喝采」です。

恋人に別れを告げて数年、淡々と日常を過ごしていた日々の中、ある日突然その元恋人の訃報が届きます。思い出と共に、後悔にも似た最後の別れのシーンがフラッシュバックのように一気に女性の心に押し寄せます。

やわらかなセピア色の日差しが差し込む静かな昼下がりの教会に、思い出とともに呆然と立ちつくす女性の切なさと哀しさ。そんな心模様が情景とともに広がり、聴く者の心に染み渡ってゆきます。

歌い手である女性はその哀しみを心の隅に、今日もそしてこれからも「ラブソング」を歌い続けてゆく。そんな歌詞の中にただの楽曲ではない、生と死という不変のテーマが描かれていると感じました。